一部の早期乳がんの治療に「切らない治療」という選択肢が加わりました。

令和5(2023)年12月15日、国立がん研究センターはHPにて、一部の早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法(RFA)の保険適用取得を発表*しました。

*詳しくはこちらをどうぞ。
12/15・国立がん研究センタープレスリリース早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法による切らない治療が薬事承認・保険適用を取得 先進医療制度下で実施した医師主導特定臨床研究の成果を活用

ラジオ波焼灼療法(RFA)とは、腫瘍に高周波のラジオ波帯を通電し、電子の流れで生じるジュール熱により組織を焼灼する治療法です。2004年に肝がんへの同療法が保険適用となり、その後肺がんや小径腎がん、悪性骨腫瘍、骨盤内悪性腫瘍などに対する同療法が保険適用になっています(引用:日経メディカル「がんナビ」)。

早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法の適用基準を検索したところ、日本乳癌学会がHP上で一般向けの指針を発表*していました。

*詳しくはこちらをどうぞ。
ラジオ波焼灼療法適正使用指針(一般向け)(PDF)

また、治療の実施医療機関も合わせて公表*されていました。

*詳しくはこちらをどうぞ。
日本乳癌学会 市民のみなさまに知ってほしい情報

2月19日時点での実施医療機関は以下の通りです。

  • 北海道大学病院(北海道)
  • 群馬県立がんセンター(群馬県)
  • 埼玉医科大学総合医療センター(埼玉県)
  • 東京歯科大学市川総合病院(千葉県)
  • 千葉県がんセンター(千葉県)
  • 国立がん研究センター東病院(千葉県)
  • 国立がん研究センター中央病院(東京都)
  • がん・感染症センター都立駒込病院(東京都)
  • 国立病院機構東京医療センター(東京都)
  • けいゆう病院(神奈川県)
  • 湘南鎌倉総合病院(神奈川県)
  • 岐阜大学医学部附属病院(岐阜県)
  • 大阪国際がんセンター(大阪府)
  • 岡山大学病院(岡山県)
  • 広島市立広島市民病院(広島県)
  • 国立病院機構 四国がんセンター(愛媛県)
  • 熊本大学病院(熊本県)

薬価が高い新薬の保険適用承認や新たな先進医療だけでなく、各癌学会が科学的根拠に基づいて推奨する最新の治療(標準治療)の進化・拡充にもっと注目する必要性を感じました。

↑よそ様のキバナコスモスにやってきたヒメアカタテハ(昨年9月撮影)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です