8月における生保の入院給付金支払い件数が100万件を超える。新型コロナウイルス感染症第7波の影響大。

9月29日の日本経済新聞朝刊に、8月における生命保険各社の入院給付金に関する記事がありました。

記事によりますと、

< 新型コロナウイルスの感染第7波を受け、生命保険会社が請求者に支払う入院給付金額が再び急増している。生保協会によると、今年8月の支払い件数は102万件と初めて100万件を突破。支払額も1000億円に迫る規模だった。足元で新規の感染は落ち着きを見せるが、感染から請求までに1~2ヵ月程度の時間差がある。第7波の影響は当然続きそうだ。>

とのことです。

【管理人の感想】
感染者数が増加すれば「みなし入院」の件数も増えるのですから、支払い件数と金額が増えるのは当然でしょうね。

ただ、生保各社からすれば、モラルリスクの疑いがある不良契約が増えているので、その対策が重要でしょう。

先日、記事にしましたが複数の生命保険会社が、モラルリスクが疑われる不良契約を排除、あるいは高額の給付金額を設定し、みなし入院による入院一時金で得しようとする(射幸心をあおる)契約を防ぐ対策を実施する通達を出しています。

また、みなし入院に伴う、入院給付金や入院一時金の支払い対象については、既に見直されました。生命保険にご加入の方には、加入している生命保険会社から文書が送付されていることと存じます。

生命保険会社からの郵送物を必ず確認してください。

【記事の内容】
以下、日経の記事の内容です。

-日本経済新聞 2022年9月29日朝刊-

【入院給付金、支払い最高】
新型コロナウイルスの感染第7波を受け、生命保険会社が請求者に支払う入院給付金額が再び急増している。生保協会によると、今年8月の支払い件数は102万件と初めて100万件を突破。支払額も1000億円に迫る規模だった。足元で新規の感染は落ち着きを見せるが、感染から請求までに1~2ヵ月程度の時間差がある。第7波の影響は当然続きそうだ。

病気やけがに備える医療保険では入院したり、手術を受けたりした場合に給付金を受け取れる。加盟42社の支払い状況を生保協が集計したところ、8月の支払件数は102万件を超えた。これまでの最高だった6月(72万件)より約4割多い計算だ。支払額も951億円と過去最多を2ヵ月ぶりに更新した。

本来なら入院しなければ給付金を受け取ることはできないが、感染者で病床があふれる事態を防ごうと各社は金融庁の要請も踏まえて約款の解釈を変更。自宅やホテルで療養する「みなし入院」の感染者にも給付金を支払う措置を2020年4月から続けてきた。今年8月末までの支払額は累計で4246億円となり、みなし入院への支払いは94%を占める。

7月に始まった感染第7波は今月に入って終息したが、給付金の請求が本格化するのはこれからだ。26日には医療保険を取り扱う全39社がみなし入院への対応を見直し、給付金の支払い対象を65歳以上の高齢者や妊婦など重症化の恐れが高い感染者に絞る運用へと切り替えた。

それでも感染から請求までに1~2ヵ月程度の時間差があることを踏まえれば、9月以降も高い水準の支払が続く公算が大きい。日本生命保険が請求への対応や支払いにあたる人員を10月から平時の2.5倍以上にあたる400人程度に増やすなど、各社は対応を急いでいる。

以上です。

↑5月に撮影したアオハダトンボ・♀。

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